屋内消火設備の加圧送水装置

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屋内消火設備の加圧送水装置

屋内消火設備の加圧送水装置

 

屋内消火設備ポンプ方式の場合の加圧送水装置の要点は以下の通りになります。

 

◇ポンプの定格吐き出し量 Q[l/min]
  1号消火栓 Q1=150・N
  2号消火栓 Q2=70・N
    N  同時開口数(屋内消火栓の設置個数が最も多い階で最大2とする)

 

◇ポンプの定格全揚程 H[m]
  H=h1+h2+h3+h4 (消防則第12条)
    h1  配管の摩擦損失水頭[m]
    h2  実揚程(吸込実揚程+吐出実揚程)[m]
    h3  ノズルの放水圧力換算水頭
         1号消火栓 17m
         2号消火栓 25m
    h4  消防ホース等の摩擦損失水頭
         1号消火栓 3.6m(40oゴム引きホース長さ30m)
         2号消火栓 15〜28m(消火栓、ホース等の損失水頭の合計)

2号消火栓の損失水頭h4は、消火栓製造者により異なります。

 

◇ポンプの性能
ポンプの吐出し量、全揚程は以下の事項に適合しなければなりません。
1)定格吐出量における性能曲線上の全揚程は、定格全揚程の100%以上、110%以下であること。
2)吐出し量が定格吐出量の150%吐出量における全揚程は、ポンプの特性曲線に表わされる定格吐出量における能力曲線上の全揚程の65%以上であること。
3)締切全揚程は、定格吐出量における性能曲線上の全揚程の140%以下であること。また、ポンプ軸動力は、150%吐出量において電動機定格出力の110%を超えないものでなければならない。

 

◇ポンプ廻りの留意事項
1)ポンプは専用とする必要があります。ただし、他の消火設備と併用、または兼用する場合は、それぞれの消火設備の性能に支障を生じないものにあってはこの限りではありません。
2)ポンプ吐出し側には、圧力計、連成型を設けます。
3)定格負荷運転時のポンプの性能を試験する為の配管を設ける必要があります。なお、配管設備は、設計から求められた揚程および揚水量を実際に放水する事なく随時試験するためのもので、ポンプ吐出し側から水槽への放流管を設け、この放水管に揚程及び揚水量を確認できる措置を講じればよいです。
4)締切運転時における水温上昇を防止するために逃がし配管を設けます。なお、逃がし配管は、ポンプの水温が一定以上に上がらないように、ポンプが常時40L以下の水を呼水槽または水槽へ流すか、または、一定温度以上になったら自動的に弁を開いて水を逃がす配管のことをいいます。
5)原動機は、電動機とします。
6)屋内消火設備の非常電源は、非常電源専用受電設備、自家発電設備または蓄電池設備で、延べ面積が1,000m2以上のものにあっては、自家発電設備または蓄電池設備とします。容量は、屋内消火設備を有効に30分間以上作動できるものとし、常用電源が停電した場合については自動的に非常用電源に切り替わるものとします。
7)屋内消火設備は、火災時に人が安全に使用できるように、加圧送水装置には、屋内消火栓の先端における圧力が0.7Mpaを超えないように、加圧送水装置の吐出し側に逃がし弁を設けるか、減圧弁を設ける必要があります。

 

 

 

 

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